当センターは、西本智実氏(指揮者)を特命教授として招聘し、山脇成人特任教授を中心とするグループと、「音楽と感性脳科学の共創によるこころイノベーションプロジェクト」を開始します。

記者会見のようす

【概要】
 本プロジェクトは、西本特命教授のプロフェッショナルとしての音楽・芸術創作技術と、山脇特任教授らが積み重ねてきたストレスやうつ病などのネガティブ感性や、ワクワク感などのポジティブ感性に関する感性脳科学研究の共創に取り組みます。
 音楽が有するこころへの効果の科学的解明とその可視化技術の社会実装を通じて、コロナ禍で顕在化している孤立によるうつや自殺などのネガティブサイクルから脱却するだけでなく、個人の持つ「レジリエンス(回復力)」「前向き」「共感力」などの能力を引き出します。その人なりの「希望」「自己実現」を実感しつつポジティブサイクルに転回して、個人・家庭・学校・職場・地域さらには国を超えて世界が平和で幸福感を感じるウェルビーイング社会の実現に貢献することを目指します。

【背景】
 世界的指揮者の西本智実特命教授は音楽による感動や癒しの効果を最新脳科学により客観的に実証し、苦しい思いをしている弱者を救いたいという信念の下、うつ病・感性の脳科学を専門とする山脇成人特任教授とともに、内閣府・科学技術振興機構によるムーンショット・ミレニアプログラムにおいて、「音楽と脳科学の共創によるこころ豊かな社会の実現」を提案し、126 の提案の中からムーンショットの新目標候補の一つとして採択されました。
 この目標を達成するために、「音楽と感性脳科学の共創によるこころイノベーションプロジェクト」を本格稼働しました。

プロジェクトについて説明する山脇成人特任教授

【参考】西本智実特命教授について
 世界各国を代表するオーケストラ・名門国立歌劇場・国際音楽祭より招聘されており、世界経済フォーラム「2030 年イニシアティブ」に取り組むヤンググローバルリーダー、広州大劇院名誉芸術顧問、大阪国際文化大使、ヨーロッパ文化支援財団(EUFSC)指名指揮者、大阪音楽大学客員教授、東洋文庫諮問委員ほかを務めています。また、原爆投下 70 年にあたる 2015年には、バチカンから広島市長、長崎市長への親書を西本氏が託され、手渡しました。
『平城遷都 1300 年記念公演』、『高野山開創 1200 年記念法要』、『ラクイラ音楽ホール落成コンサート』、『日ブラジル外交関係樹立 120 周年記念コンサート』、『ペルー共和国独立記念コンサート』、『日韓国交正常化 50 周年記念コンサート(韓国大使館主催)』、北京大劇院における『日中平和友好条約締結 40 周年 西本智実指
揮 中国国家交響楽団』(中国文化省主導)は CCTV 中国中央電視台(TV)、CGTN 中国グローバルテレビジョンネットワーク(TV)で報道、『エルサレム交響楽団』とのマーラー交響曲演奏はイスラエルFM局 Kol Ha Musica(RADIO)によりイスラエル全土にLIVE 放送されるなど、歴史的な演奏会を指揮。2018 年中国招聘公演にはイルミナートフィルを指名し、主要都市 8 公演を成功させました。