装置概要

 

 脳波計測によって観測できる神経活動を,tEICリアルタイムに促進または抑制することができます.このとき,脳波計測によってよく観測される神経には強く,観測されにくい神経には弱く働くので,tEICを取り付ける位置によって神経選択性をある程度調整できます.

特徴

 tEIC自体が頭表に取り付けるエレクトロニクスなので,tDCSなどの電流刺激法と比較されることがあります.電流刺激法は,電流が流れる経路にある神経に,それがターゲットでなくても強制的に影響を与えてしまいます.一方,tEICは,適用時に活動している神経(ターゲット)には影響を与えますが,していない神経には何も影響を与えません.つまり,tEICは,人間が本来持ちかつ現在活動している脳機能にのみ,正負両方の影響を与えられます.

目標

 脳神経活動の中には,人間の健康的な生活にとって望ましいものも望ましくないものも含まれます.tEICによって,望ましいものを促進し,望ましくないものを抑制し,健康に資することがゴールのひとつです.また,人間は個人では生きていません.tEICは,脳と脳,脳と機械の電気的なインターフェイスになり得るため,これらの協調作業・コミュニケーションに活かすこともゴールのひとつです.